家庭のまつりを行うことは、神さまのおかげに感謝する心を養い、やさしさや思いやりの心を育みます。
私たち日本人にとって神さまは、かけ離れた存在ではなく、日常生活の中にすっかり溶け込んでいる、きわめて身近で親しい存在です。
家庭に神棚をおまつりし、神さまとともに生活を営む中で、いつも家に災いがなく、家族がみんな元気で暮らせるように祈り、日々のお恵みに感謝しましょう。
明るく清潔な所に、南向きか東向きに大人が見上げるくらいの高さに棚をつって設けます。
家族がいつも集まる部屋で、毎日親しみを込めておまつりできる場所であることが大切です。
神棚の下を人が通ったり、2階のある家では、その上を歩くことになるような場所は避けたいものです。
そうした場所が見当たらない場合は、家の中の最良と思われる場所を選んで神棚をおまつりしましょう。
宮形の種類や大きさはさまざまです。おまつりする場所に応じて適当なものを選びましょう。
注連縄を張るのは、そこが神聖な場所であることを示す意味があるからです。
注連縄は、神棚に向かって右に太い方がくるように張るのが一般的で、それに紙垂(しで)4垂れを等間隔に挟み込みます。注連縄は、細い縄で代用してもよいでしょう。
宮形には、伊勢の神宮のお神札(神宮大麻・じんぐうたいま)、氏神(うじがみ)さまのお神札、そのほかの崇敬する神社のお神札を納めます。
三社造―御神座の順位は、中央に伊勢の神宮、向かって右に氏神さま、向かって左にそのほかの崇敬する神社の順番でお神札を納めることになります。
一社造―一番手前に伊勢の神宮、その後ろに氏神さま、その後ろに崇敬する神社という順にお神札を重ねて納めます。
旅先でいただいてきたお神札は、崇敬する神社のお神札とともに納めます。
@榊立(さかきたて)
A高杯(たかつき) 米 Cの平瓮(ひらか)でも可
B瓶子(へいし) 酒
C平瓮(ひらか) 塩
D水器(すいき) 水
E三方(さんぼう)または折敷(おしき)
毎朝、食事の前に顔を洗い、手と口をすすいだ後、神棚の榊の水を替え、燈明に灯をともして、神饌(神さまの召し上がりもの)をお供えします。そして「おはようございます。いつもお守り下さりありがとうございます。どうか今日も一日、家族みんなが無事に過ごせますように」とお参りすればよいのです。
毎日お供えする神饌は、お米・お塩・お水の三品です。これらはいずれも私たちが生活してゆく上で欠かせないものです。
家族みんなが毎日挨拶したり食事をとる。それと同じように神さまに接すればよいのです。
また、お正月や毎月一日、家族にとって大切な日などには、このほかにお酒や野菜、果物などもお供えします。
では、神さまにお供えした後、神饌は「お下がり」として、家族みんなでいただきます。神さまのお下がりをいただくことで、神さまのお力をいただく、そんな意味があります。
また、いただき物や季節の初物なども、まず神さまにお供えしてからいただきましょう。
他人の家に入るときは、「ご免ください」「お邪魔します」などと挨拶するのが常識です。
神さまの鎮まります神社へ入るときにも、同様の気持ちで、ご挨拶してから入りましょう
神社にお参りをし、あるいは「お祭り」を奉仕して、ご神威をいただくためには、まず自ら「心身の清浄」につとめることが大切です。
手水の使い方
@先づ右手で柄杓に水を汲み、左手にかけ清めますB再び柄杓を右手で持ち左手に水を受け、その水を口に含みすすぎ清めます
A柄杓を左手に持ちかえて、右手に水をかけ清めます
C更にもう一度左手に水をかけ清めます
D次に柄杓を立ててその柄に水を流します。
E柄杓を元の位置に正しく伏せて戻します
神拝の作法 二拝(再拝)二拍手一拝
@神前に進み姿勢をただします。
A二拝 (再拝) 背中を平らにし、腰を90度に折り、拝をします。この時の拝は2回行います。
B二拍手 胸の高さで両手を合わせ、祈念を込めて、右指先を少し下にずらし、肩幅程度に両手を開き、2回打ち合わせます。
C一拝 最後にもう1回拝をし、神前を下がります。