はなかけえびす(鼻欠け恵比寿)

大関魁皇鼻欠け恵比寿に参拝

  

 恵比寿神社は宇気比神社の境内社です。
恵比寿神社の鎮座する辺りは「恵比寿ヶ丘」と呼ばれています。
この丘には、もともと恵比寿尊の木像(享保年間の作、高さ三尺)が安置されていましたが、長い年月風雨にさらされて痛みが激しく、明治末期に朽ち果ててしまったため、昭和七年、地元有志によって現在の恵比寿像が再建されました。
この恵比寿像は「鼻欠け恵比寿」と呼ばれています。
いつの頃からか、暗夜密かに漁師たちがこの恵比寿像の鼻をお守りとして削り取って行く習慣があり、そのため何時も鼻が欠けていることに由来しています。
「鼻を取る」ことは「端(はな=先)を取る」に繋がり人に先んずることを意味します。誰よりも先に漁場に着いて大漁に恵まれたい、そんな漁師の素朴な願いが、この習慣には込められています。
「先んずれば人を制す」即ち
他人よりも先に事を行えば、有利な立場に立つことができる、との縁起から、
必勝の守り神としての信仰も篤い。
恵比寿像の鼻は、毎年、初恵比寿を前に新しく付け替えられますが、その夜には早くも削り取られ、もとの鼻の欠けた姿に戻ってしまいますが、不思議なことにこの恵比寿様は鼻を削られても、何時もニッコリ微笑んで南の海を見守っています。


笑って招福、初えびす

初笑い(1月20日)



毎年1月20日に初恵比寿が行われます。
この初恵比寿祭に先立ち、恵比寿さまの鼻はきれいに化粧直しされます(写真左)。初恵比寿には、きれいになった恵比寿さまを囲んで「初笑い」が行われます。参列者は眼前に広がる海に向かって「ワーハッハッハ」と3回大きく笑えば、身も心も豊かになって、福を招きいれることができるのです。

  

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